東京工業大学の学生チームが合成生物学の研究大会「iGEM世界大会」で10年連続の金賞を受賞した。この記録を達成したのは、世界全305チーム中、ドイツのフライブルグ大学と東京工業大学だけ。
東京工業大学によると、iGEM世界大会は合成生物学分野のロボコンといえる大会で、バイオブリックと呼ばれる規格化された遺伝子パーツを組み合わせることで、新しい人工生命システムの設計、構築をし、その成果をプレゼンテーションする。
各チームはウェブサイトやポスター、本番のプレゼンテーションを通じて内容を発表するほか、遺伝子のパーツや安全性に対する取り組みも準備する。審査はそれらを総合的に判断して進める。
今年の大会は10月末に米国ボストンであり、米国のマサチューセッツ工科大学、中国の精華大学、ドイツのルプレヒト・カール大学ハイデルブルグなど305チームが世界から参加、10の部門と4の新部門に分かれて競い合った。
東京工業大学からは生命理工学部3年の藤澤和来さんら生命理工学部17人、工学部4人、理学部1人の計22人がチームを結成し、参加した。チームは合成生物学の重要性を社会に発信するため、童話「白雪姫」のストーリーになぞらえ、白雪姫の瀕死状態や復活の様子を大腸菌で表現、金賞に輝いた。