工学院大学のソーラーチームは、2017年秋にオーストラリアで開催される世界大会に向け、有力チーム分析やエネルギーマネジメントなどレースの戦略立案を開始。新車両の製作も同時進行中で、完成披露は2017年6月を予定している。
同チームは、8ヶ月後に迫る世界大会に向け、新車両の製作と同時に、チームのサポート企業である株式会社クリーンエナジージャパンと連携し、同社が開発したPV-MapEye:「仮想現実3D+時間軸を利用した太陽電池プラントの新施工技術」を用いたレースの戦略立案を開始した。
PV-MapEyeは、「仮想現実3D」として地図上に図面を書き、時間軸を導入した日照や発電のシミュレーションからプラント設計を支援する4D設計を実現した新しい太陽電池プランの施工技術のこと。
産学連携してPV-MapEyeを導入したことで、学生リーダーの金城 義樹さん(大学院修士1年 機械工学専攻)は、「“動く太陽電池”と言われるソーラーカーは、影や地形の影響を受けます。仮想現実の3D空間を利用した設計に時間軸の日照・発電シミュレーションを取り入れた新しい4D設計は、ソーラーカー開発にも貢献できると考えます。サポート企業の方々や製品をとおし、モチベーションやコミュニケーション力、発想力などを学ぶことがあり、産学連携におけるこのような経験がチームの組織力を向上させると確信しています」とレース本番に向け手ごたえを感じている。
また、ソーラーチームはPV-MapEyeを利用するユーザー視点と学生ならではの視点を活かし、プロモーションにも協力。PV-MapEyeの技術を紹介する動画などを学生たちが作成。2017年3月1~3日まで東京ビッグサイトで開催される「PV EXPO2017 国際 太陽電池展」で公開する。
200名を超える部員を擁するソーラーチームは、車両をメインに扱う技術部、広報全般を担い社会貢献活動や産学連携の調整を手がける運営部、会計全般を担当する財務部(財務・渉外班)の3グループに分かれ、すべて学生が担う。レースだけでなく社会貢献や産学連携に積極的に取り組むことで、チームの組織力・企画力・技術力等のレベルアップを目指し活動している。