東北大学大学院情報科学研究科の堀田龍也研究室は、茨城県つくば市教育委員会、教科書出版の東京書籍、学習用ICT(情報通信技術)プラットホーム運営のレントランスと共同で、デジタル教科書の学習履歴を指導改善や評価に活用する実証実験を始める。
レントランスによると、実証実験はつくば市の公立小学校7校、中学校5校の合計12校を対象に児童生徒のデジタル教科書・教材、教員が配布したプリントなどの閲覧履歴、操作ログなどを可視化して分析、指導や学習の改善に活用するほか、デジタル教科書の活用が児童生徒に与える影響を学力調査やアンケートから分析し、授業の狙いや教員の働きかけが児童生徒にどんな影響をもたらしたかを学習履歴から検討する。
実施期間は10月から2022年3月末まで。小学校では1~6年生の国語、4~6年生の社会、3~6年生の保健、中学校では英語と技術・家庭のデジタル教科書を使用する。
新型コロナウイルスの感染拡大により学校現場でオンライン授業が増加するとともに、デジタル教科書の活用など教育のデジタル化が急激に進み始めた。これを受け、多忙を極める教員の負担軽減や個別に最適化された学びの実現に向けて教育ビッグデータの活用が求められている。
参考:【レントランス】つくば市と東北大学、東京書籍、Lentrance 「クラウド版デジタル教科書」の学習履歴データ活用に向けた共同実証研究を実施