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千葉大ら、ニンニクの薬用成分の鍵となる遺伝子を発見 - 大学ジャーナルオンライン

 健康食品として知られているニンニク。古くから世界中で薬用利用され、近年では発癌抑制や循環器疾患改善効果が注目されています。ニンニクの示す薬理作用や健康機能効果は、ニンニクが生産する含硫黄化合物アリインによるものです。その薬学的重要性から、アリインの生合成機構の解明を目指した研究は1960年代から行われていましたが、生合成に関わる酵素遺伝子はほとんど未解明でした。

今回、千葉大学大学院薬学研究院の吉本尚子助教と齊藤和季教授らは、理化学研究所、ハウス食品グループ本社株式会社、湧永製薬株式会社との共同で、アリイン生産の鍵となる酵素遺伝子を世界で初めて発見したと発表しました。同研究グループは、ニンニクの硫黄原子酸化酵素の候補遺伝子としてAsFMO1を単離し、この遺伝子がニンニクのさまざまな組織で発現する、アリイン生合成に関わる重要な酵素遺伝子であることを明らかにしました。ニンニクの細胞内では、出発物質であるグルタチオンから生成されたS-アリルシステインをAsFMO1が酸化してアリインが生成されると考えられます。

この遺伝子を植物や微生物に導入することで、アリイン等の含硫黄化合物の効率的生産や創薬への展開、またこれらを多く含むニンニクの育種など産業への応用が期待できます。本研究成果は、英国科学雑誌「The Plant Journal」に掲載されるに先立ち、オンライン版(日本時間8月5日付け)に掲載されています。

出典:【千葉大学】ニンニクの薬用成分を作る鍵となる遺伝子を発見~薬用・健康機能成分の効率的生産や創薬、育種に期待~(PDF)

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