東洋学園大学1号館西壁にあり、旧東洋女子短期大学の時代から道行く人を楽しませてきた大壁画。建築家・今井兼次(1895~1987)がデザインと制作指導を担当した陶片壁画〈フェニックス・モザイク〉、作品タイトルは「岩間がくれの菫花」である。東洋学園大学は、この大壁画の竣工60周年を記念して2021年11月8日(月)~2022年1月28日(金)の期間中、ミニ企画展を開催する。今井兼次による構想スケッチ、2007年の校舎建て替え時に失われた4作品の保存用断片ほか、当時の資料を展示する。
「岩間がくれの菫花」は、1961年(昭和36年)に旧東洋女子短期大学開学10周年を祝し、学園のシンボルとして完成。2021年に60周年を迎えた。制作にあたり、学園にかかわる全ての人の思いを結集したものとするため、タイルに加えて当時の学生、卒業生らが持ち寄った陶器の破片が用いられたという。2007年には文京区・文の京(ふみのみやこ)都市景観賞「景観創造賞」を受賞するなど、パブリック・アートとして地域に愛されている。
企画展では、今井家が所蔵する今井兼次の構想スケッチ、旧校舎解体とともに失われた4作品の保存用断片、その他当時の資料のほか、東洋学園大学を含め全国5ヶ所にある今井兼次の「フェニックス・モザイク群」の他作品の写真も展示する。入場に際し予約は不要、入館料は無料。一般の来場者は1号館1階受付で受け付ける。
11月15日(月)からは、誰でも無料で作品への理解を深めることができる謎解きイベント「フェニックス・モザイクの秘密」も開催する。
参考:【東洋学園大学】モザイク壁画竣工60周年記念ミニ企画展 建築家・今井兼次の東洋学園大学(旧東洋女子短期大学)フェニックス・モザイク