工学院大学(東京都新宿区)の学生プロジェクトである「工学院大学ソーラーチーム」 が、10月に開催される世界最大級のソーラーカーレース「2017 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ」に参戦する新車両「Wing」を新宿キャンパスで公開した。
工学院大学のソーラーチームは世界大会出場を機に年々スケールアップ。現在は300名を超える学生メンバーと、各分野で先端研究に取り組む教員陣がアドバイザーとなり「総合研究所ソーラービークル研究センター」を設立。学内のものづくりの施設を活用しながら、学部・学科の枠を超えて横断的な研究に取り組むほか、産学連携によってサポート企業の最先端素材や技術提供も受けている。
新車両で4号機となる「Wing」の特長は、美しい羽のようなソーラーパネル部分のデザイン。自然界がデザインした3D曲面の羽に人工物の太陽電池が搭載されていることから、「自然との共存」、および若きエンジニアが「将来に羽ばたく」ことを意味して「Wing」と命名。今大会から太陽電池面積が縮小、および車体寸法制限が大型化するなど新レギュレーションになったことから、あらゆるデザイン設計が可能になり、学生たちがアイデアを出し合って単胴型デザインを取り入れた。
学生キャプテンである、中川 拓朗さん(大学院 修士課程 機械工学専攻2年)は、「サポート企業の皆様をはじめ、様々な方のご支援を頂き、チームにとっても自信作の車両が完成しました。オーストラリアで勝利を収めるには、バランスのよい総合的な設計が必要だと考え、徹底的にオリジナリティを追求した『オンリーワン』の構想で車両製作をしました」とコメントしている。
チームにとって3度目の参戦となる「2017年ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ」は、オーストラリア大陸を北から南へ約3,000kmを縦断する世界最大級のソーラーカーレース。同チームは、2015年の前回大会では実用性を競うクルーザークラスにおいて準優勝。今大会は、ゴール順位よりもユニークなデザインの車両などで大会を楽しむことが目的で設けられた「チャレンジャークラス」での優勝を目指す。