東京農工大学と岩手大学は2018年度から大学院に博士課程の共同獣医学専攻を設置する。両校が進める共同獣医学科の教育理念をさらに深化し、東日本における高度教育研究拠点として成長させるのが狙い。
東京農工大学によると、入学定員は東京農工大学が10人、岩手大学が5人。首都圏と東北で食品生産と安全、公衆衛生面で地域に貢献し、創薬分野などで新たな人材需要に対応するとしている。
指導体制は動物基礎医学、獣医衛生科学、獣医臨床医科学の3つの大講座に集約、高度なカリキュラムを提供する。指導には主指導教員1人と副指導教員2人の計3人が当たる。
具体的なカリキュラムは連合大学院で培ってきたノウハウを生かし、5つの科目群を設けて体系的な履修を可能にする。このほか、国や地方の研究機関と連携した先端実践科目の履修も計画している。
両校は岐阜大学、北海道大学、帯広畜産大学、鳥取大学と連合獣医学研究科を構成しているが、共同大学院の設置後も4校と授業連携や学位審査の協力関係を維持する考え。両校は共同大学院設置の相乗効果で獣医学分野の課題解決に向け、イノベーションが実践されることを期待している。