理化学研究所数理創造プログラムと京都大学理学部、東京大学教養学部は、大学間連携オンライン講義システムを新たに開設し、数理科学のさまざまな側面に関する授業を始める。京都大学や東京大学の教員だけでなく、理研など研究機関の若手研究者が講義するもので、受講した学生は所属する大学の授業として履修し、単位を取得できる。
京都大学によると、この大学間連携講義は「数理科学の研究フロンティア」の名称で行われ、「整数から始める抽象化」「素粒子と場の概念」「生物進化はどのように進むのか?」などのテーマが登場する。開講期間は7月までで、講義数は十数回を予定している。
現代科学でフロンティアとなるテーマを数理科学の切り口から解説することにより、学生が早い段階で数理科学の基礎と応用を学び、大学の壁を超えた人材育成を可能にすると期待されている。
京都大学理学部の國府寛司学部長は「京都大学と東京大学の学生が1つの講義を共有して交流することは、新しい大学教育の試みとして意義深い」、東京大学教養学部の森山工学部長は「学部教育の先進化や教育の横展開の活性化、教育のDX推進などで大きな成果を上げると確信している」とのコメントを発表した。
参考:【京都大学】理化学研究所数理創造プログラム、東京大学教養学部と京都大学理学部 オンライン授業を用いた新しい大学間連携講義を開設(PDF)