関西学院大学の感性価値創造インスティテュート※は、文部科学省/国立研究開発法人科学技術振興機構のセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム『感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点』に参画。事後評価で総合評価ランク「S」評価を受けた。
COIは、10年後の目指すべき社会像を見据えたビジョン主導型のチャレンジング・ハイリスクな研究開発を9年度(2013年~2021年)推進するプログラム。関西学院大学では、感性価値創造インスティテュートの所長を務める長田典子工学部教授の研究室をはじめ、井村誠孝工学部教授の研究室、山本倫也工学部教授の研究室が、中京大学、金沢美術工芸大学、企業18社等とともに参画した(中核拠点:慶應義塾大学)。
プログラムでは、「一人ひとりのデザインが普及した社会の実現」のビジョンのもと豊かな感性価値社会を実現すると同時に、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献を果たすことを目標とし、新しい学理「感性と物性を繋ぐ中間表現」、感性価値指標化技術、ビスポークデジタル(個別最適化)技術などの研究開発を進めた。また、研究成果を「感性評価サービス」「感性AIソムリエ」「感性メトリックバンク」「評価構造可視化システム」など多数の事業化、技術移転、ライセンス供与の形で社会実装した。
さらに慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)と関西学院大学神戸三田キャンパス(KSC)の2キャンパス(KSC-SFC)間で締結された連携協定のもと研究者交流等を通して密に連携し、インスティテュートの特任研究員11名がテニュアを取得したことも大きく評価された。
※関西学院大学「感性価値創造インスティテュート」(旧感性価値創造研究センター)は、COIプログラムを始めとした各種の産学連携の研究成果が評価され、関西学院大学の長期戦略「Kwansei Grand Challenge 2039」である「核となる研究群制度の構築」の下、2020年に正式に発足した。