面接や書類審査で選抜するアドミッション・オフィス(AO)入試を2018年度、1つ以上の学部で実施する国公立大学が85校に及び、初めて半数以上に達したことが、文部科学省の集計で分かった。一方、高校の調査書などで選考する推薦入試は162校で、実施率95.9%となった。
文科省によると、各国公立大学の2018年度選抜要項を7月末現在で集計したところ、AO入試を実施する国立大学は82校中、56校192学部、公立大学は87校中、29大学48学部に上った。
国立、公立の合計実施率は50.3%に達し、前年度に比べて6校増えている。募集人員は計4,791人で、全体の3.8%。学部数も全体の40.5%に達し、ともに過去最高を記録した。
新たにAO入試を実施するのは、国立大学で茨城大学工、農学部、豊橋技術科学大学工学部、徳島大学薬学部など。公立大学では首都大学東京人文社会、経済経営、理学部、大阪市立大学文学部、生活科学部、愛知県立芸術大学美術学部、音楽学部、高知工科大学システム工学群など。
推薦入試は前年度より2校多い162校で、実施率95.9%。学部数は467学部に達し、募集人員は1万9,506人に及んだ。いずれも過去最高の数字を記録している。
AO、推薦入試は私立大学を中心に導入が続き、入学者の割合は一般入試にほぼ匹敵する状況。国公立大学は私立大学ほど比率が高くないものの、国立大学協会が2021年度に全体の3割に引き上げる目標を打ち出すなど、推進に力が入ってきた。
文科省は2020年度からAO、推薦入試に一定の学力評価を導入する考え。名称はAO入試を「総合型選抜」、推薦入試を「学校推薦型選抜」とする。