大学進学時の東京圏転入超過数が2014~2016年度の3年間、毎年7万人近い数に達していることが、政府のまち・ひと・しごと創生会議に提出された資料で分かった。政府のまち・ひと・しごと創生本部、内閣府地方創生推進事務局がまとめたもので、依然として大学進学時の若者東京一極集中に歯止めがかかっていない。
まち・ひと・しごと創生本部によると、2016年度に東京圏の大学、短大へ入学した人約27万人のうち、東京圏外の高校出身者は約7万9,000人。東京圏の高校出身者のうち、東京圏以外の大学、短大に入学した学生は約1万2,000人で、約6万7,000人の転入超過となった。
2014年度の転入超過は約6万9,000人、2015年度は6万7,000人で、大学進学時の若者の東京一極集中に大きな変化がないことが分かった。
東京圏の転入超過数は2016年で約11万8,000人。このうち、81.9%を15~24歳の若者が占め、大学進学、大学卒業時の就職をきっかけに東京圏へ若者が集まってきていることがあらためて浮き彫りになった。
大卒就職者の地元残留率が全国の都道府県で最も高いのは76.2%の東京都だが、このうちの3分の2は大学進学時の流入者だ。
道府県別で東京圏への転出率が高いのは、青森県、秋田県、新潟県、山梨県、宮城県の順で、東日本の東北や甲信越地方が上位を占めた。転出数が大きいのは大阪府、兵庫県、愛知県、北海道、静岡県と全国の大都市圏が並ぶ。