東京工業大学は、高い技術力と専門性を持つ高等専門学校からの編入生を応援するため、新たな奨学金の「みらい創造高専起業奨学金」を設けた。ベンチャーキャピタルのみらい創造機構からの寄付を活用したもので、既に奨学生の募集を始めている。
東京工業大学によると、みらい創造高専起業奨学金は学士課程に編入学する高専生を対象にした入学前の予約型奨学金。給付対象は2023年4月の編入学生から。入学前に奨学生を募集して選考し、内定を通知する。入学前に内定することで編入生が積極的に学修や研究に励むようにするのが狙いで、採用予定者は2人。月額5万円が給付される。給付期間は最長で標準修業年限の終期までとなる。
応募資格は募集時点で高専を卒業しているか、在学中で、2023年4月に東京工業大学へ編入学を希望する者。学士課程を卒業したあとは修士課程への進学を希望し、起業に意欲を持っていることが条件になる。編入学で希望する学院・系は問わない。
みらい創造機構は東京工業大学大学院OBの岡田祐之社長と金子大介取締役が2014年、共同で創業した。東京工業大学関連のベンチャーキャピタルを設立して運営しているが、高専の学生コミュニティを運営する高専キャリア研究所を100%子会社にしたあとは、東京工業大学だけでなく、高専関連のベンチャー企業も投資対象に加えている。