イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」は、2018年2月7日、「THEアジア大学ランキング2018」を発表。1位は2017年と同じシンガポール国立大学。東京大学は2017年より順位を1つ落として8位、京都大学は3つ上げて11位だった。
THEアジア大学ランキングは、「教育の質・学習環境(教育力)」「学生と教員の国際性」「産業界からの収入」「研究の質(研究力)」「論文被引用数(研究の影響力)」の5分野13指標を評価基準としスコアを算出する。
1位のシンガポール国立大学に続く、アジア大学ランキング2位は清華大学(中国)、3位は北京大学(中国)だった。トップ20の国・地域別の内訳は、中国7大学、韓国5大学、香港5大学、日本2大学、シンガポール2大学となり、中国の大学の強さが示された。
日本の大学においては、8位東京大学、11位京都大学に続いて、28位に大阪大学、30位に東北大学、33位に東京工業大学、35位に名古屋大学と続いた。公立大学で日本トップの首都大学東京は論文引用数の大幅減により35ランクダウンの104位となった。一方、初めてランクインしたのは藤田保健衛生大学など22大学。中でも藤田保健衛生大学は日本の私立大学のトップとなる83位だった。
日本からのランクインは、2017年に発表されたトップ251+では69大学だったのに対し、今回のトップ350+では89大学に増加。全体の4分の1を占め、国別で最多だった。THEによると、日本の大学の平均スコアは2017年から改善。教育と研究に対する評判が高まり、論文引用数も増え、「産業界からの収入」の指標でも非常に高いスコアを獲得。しかし、その一方で、「教員数:全学生数比率」のスコアが下がり、課題が浮き彫りとなった。
参考:【the Times Higher Education】Asia University Rankings 2018