「世界大学ランキング」で有名な英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は、「THE世界大学ランキング 日本版2018」を発表。東京大学と京都大学が同点で1位、東北大学、東京工業大学、九州大学が続いた。
日本版ランキングは、ベネッセグループと協力して作成され、2017年に続き2回目。世界版ランキングは「研究力」を軸に据えており、日本の大学が評価されにくい。そこで、日本版では、学生一人あたりの教員比率などを示す「教育リソース」、入学後の能力伸長などを示す「教育充実度」、企業人事や研究者の評判を調査した「教育成果」、外国人学生比率などを示す「国際性」の4分野13項目を設け、「教育力」を測ることを重視した。
総合順位では京都大学と東京大学がともに87.7点でトップ。3位は東北大学86.3点、4位は東京工業大学85.6点、5位は九州大学85.0点だった。上位9位までは学生に対する教員の比率などが高い国立大学が占めた。私立大学のトップは、10位の慶應義塾大学で、2017年に10位だった、早稲田大学は慶應義塾大学とわずか0.2ポイントの差で11位となった。
また、分野別にみると、「教育リソース」「教育成果」は東京大学、「教育充実度」「国際性」は秋田市の公立大学 国際教養大学がトップ。国際教養大学は、総合順位では公立大学の最上位、12位だった。
既存の大学ランキングでは、主に入学時の学力を軸に作成されているが、この日本版では学生の学びの質や成長性に焦点を当てているのも特徴。国内の受験生の大学選びのひとつの指標いなることはもちろん、大学経営陣が教育改革を行う際の客観的な指標として活用されることも期待されている。
<THE世界大学ランキング 日本版2018> 総合順位
1位 京都大学
1位 東京大学
3位 東北大学
4位 東京工業大学
5位 九州大学
6位 北海道大学
7位 名古屋大学
8位 大阪大学
9位 筑波大学
10位 慶応義塾大学
参考:【株式会社ベネッセホールディングス】「THE世界大学ランキング 日本版2018」発表~第2回 日本版大学ランキング発表と結果分析~(PDF)