慶應義塾と転職サイト運営のビズリーチは、世界水準のスタートアップ企業創出を目指して連携協定を結んだ。起業を目指す研究者と副業・兼業の客員起業家をビズリーチ上でマッチングし、客員起業家のデータベースをつくることも計画している。
ビズリーチの親会社に当たるビジョナルによると、慶應義塾とビズリーチは連携協定を締結したあと、東京都港区の慶應義塾大学三田キャンパスで慶應義塾の伊藤公平塾長、山岸広太郎常任理事、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の白坂成功教授、ビズリーチ創業者の南壮一郎氏が記者会見し、構想を説明した。
連携協定は「慶應版EIR(客員起業家)モデル」を構築し、慶應義塾大学で生まれた研究を生かしたスタートアップ企業を創出するのが目的。起業を目指す研究者と副業・兼業の客員起業家をビズリーチ上でマッチングして客員起業家のデータベースを構築、研究者が起業前からプロの人材にアプローチできる体制を築く。客員起業家は転職せずに大学発スタートアップとかかわることが可能になる。
このモデルの第1弾として慶應義塾大学理工学部の牧英之教授とともに、世界で初めてとなるナノカーボンを用いた新しい集積光デバイスの開発を進める客員起業家を募集する。慶應義塾は2026年度までに300社のスタートアップ創出を目指している。