神戸大学は、2016年度から、全学生(一部除く)を対象にクォーター制を導入し、新しい教養教育を開始することを発表しました。
クォーター制とは、前期・後期の授業期間をそれぞれ半分に分け、各8週で授業を行う制度のことです。この制度を導入する主な目的は2つあり、1つは、「留学などの学外活動への参加促進」です。1つのクォーターを「ギャップターム※」として利用することで、留学や海外インターンシップ、ボランティアなどの学外活動に参加しやすくなります。また、海外からの学生の受け入れを促進し、キャンパスの更なる国際化も図ります。2つめの目的は、「短期集中型授業による学修」。週1回8週の授業もしくは週2回8週の授業にすることで、短期集中的に学修しやすくします。短期間に授業を行い、クォーターごとに試験を実施。その都度、学修成果を確認することができます。
また、神戸大学では、2016年度から教養教育の改革も実施予定です。これまで、主に1、2年生が学修していた教養科目を見直し、「基礎教養科目」、「総合教養科目」を設けます。また、専門分野を学んだ3、4年生対象の「高度教養科目」も設け、4年間を通じて「複眼的に思考する能力」、「多様性と地球的課題を理解する能力」、「協働して実践する能力」を身につけることを目指します。
さらに、新入生対象の導入教育として、全学部生を対象とした「初年次セミナー」を新たに開講。新入生が教員や他の学生との対話を通じて、学問分野における大学生として必要な自律的な学びの姿勢を育みます。
※ギャップタームとは日本の大学が海外で主流の秋入学に移行した場合に生じる「高校卒業から大学入学」までの半年間の空白期間のことです。