株式会社学情は、企業・団体の人事担当者を対象に、「面接」に関するインターネットアンケートを実施した。2024年卒の採用において、5社に1社は、質問内容や評価ポイントの変更を予定していることが明らかになった。有効回答数:70件。
2024年卒業予定の学生は、コロナ禍に入学し学生生活を送ってきた。行動制限により、キャンパスに入構できないなどの制約を受けた学生も少なくない。これまで、就職活動の合否において大きなウエイトを占める「面接」では、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」をアピールする学生が多い傾向だったが、コロナ禍でサークルやアルバイト、ボランティア、留学などの機会を得にくく、ガクチカで話せることが少ないという声も聞こえてくる。そこで、学情では、まもなく広報解禁を迎える2024年卒学生の採用活動において、企業は「面接」でどのようなことを聞きたいと考えているのかアンケートを実施した。
調査によると、2024年卒の採用において、「面接で質問する内容」「評価ポイント」の変更を予定していると回答した企業が20.0%に上った。5社に1社は、質問内容や評価ポイントの変更を予定していることが分かる。「コロナ禍で学生生活を送ってきたことを踏まえて、質問したい」「学生の価値観を知れる質問をしたい」といった声のほか、「他社がどのような質問をしているか情報収集し、自社の面接にも活かしていきたい」「学生から選ばれる企業になるために、どのような面接が効果的かという観点からも質問内容を検討したい」などの声が寄せられた。
面接において重視することは「コミュニケーション能力」が85.7%で最多。次いで「協調性」60.0%、「ストレス耐性」55.7%、「論理的思考力」38.6%と続いた。学生が「面接において、アピールしたい」と思っていることは、「協調性」が群を抜いて回答を集め、次いで「コミュニケーション能力」「論理的思考力」という結果となっており、企業が重視することと、学生がアピールしたいことは完全には一致していないことが分かる。
また、面接で質問を予定している項目は「志望理由」が72.9%で最多。次いで「学生時代に力を入れたこと」60.0%、「どのような社会人になりたいか」47.1%。その他では、「入社後目指すキャリア」「大学・学部を選択した理由」「モチベーショングラフを用いて、経験を通じて感じたことや、意識決定における判断基準を聞く予定」などが挙げられた。