東京都は都内の大学とスクラムを組み、東京発展に向けた大学側の意見に耳を傾ける定期懇談会の設置を決めた。8月上旬に都内の大学学長らを招いて第1回会合を開き、小池百合子知事と意見交換する。
都によると、定期懇談会は小池知事と都内の大学関係者が今後の政策連携を視野に入れ、定期的なコミュニケーションの場所を持つのが狙いで、第1回会合には学長ら大学関係者を10~20校から程度招く予定。
懇談のテーマは東京都の持続的な成長や世界の都市間競争に打ち勝つための方策、都と大学の連携のあり方などを予定している。今後は2018年度中に2~3回の会合を持つ計画。
これに合わせ、都内の大学に所属する研究者から事業提案を受ける新制度をスタートさせる。研究者が持つ研究成果を都政に生かすのが目的で、都が採択した提案に対しては単年度で3,000万円を上限に事業構築に必要な調査、研究を支援する。
さらに、実際に事業に移る段階では単年度で2億円を上限に予算を確保する。都は複数の事業提案を採択する方針で、2018年度の採択事業規模を10億円程度としている。
小池知事は都庁で開かれた記者会見で支援事業の具体例として、高齢者の社会参加と生きがいづくり、防災力向上に向けた都市インフラの整備、少子高齢化時代を見据えた東京の街づくりを示した。
事業提案は既に募集が始まっており、9月25日まで受け付ける。都民によるインターネット投票や有識者の審査を経て、小池知事が選定する。