一般社団法人・日本ロボット学会(東京都文京区)は、第36回日本ロボット学術講演会を中部大学・春日井キャンパス(愛知県春日井市)において2018年9月5~7日の日程で開催。 学術講演会では新たな社会基盤としてのロボット技術から学術的可能性を探究するロボットサイエンスに至るまで、幅広い分野の講演が口頭発表を中心に550件、専門家以外も対象としたオープンフォーラムは13件設置。併設展示会には37社の企業が出展した。
日本ロボット学術講演会は学会が設立された1983年から年1回開催。東海地方での開催は名古屋大学(1988年)、名古屋工業大学(2010年)に続き、今回の中部大学が3回目となる。
今年度の講演の特徴としては「Deep Learningに代表されるAI技術のロボット制御への応用」「医療技術・インフラ維持等への従来のロボット技術の応用議論」「従来のロボティクス及びその応用範囲を超えた議論展開」といったテーマで研究発表が行われた。
一般公開されていない範囲を含んだトヨタ自動車と三菱電機名古屋製作所の企業見学ツアーも開催。トヨタ自動車は豊田市内の工場と最新技術や新型車を展示したトヨタ会館の見学会実施、その後ロボット開発部署のプレゼンテーションが行われた。 産業用ロボットアームなどといったFactory Automation機器の開発や生産を行っている三菱電機では実際の生産ラインで産業用ロボットアームが活躍する姿を見学できるツアーを実施した。
また、オープンフォーラムでは「サービスロボットの社会実装を目指す愛知県の取り組み」「廃炉に向けた日本原子力学会との連携と課題4」「災害対応ロボットの社会実装に向けて」など、13フォーラムを設置。「インフラ維持管理ロボット」をテーマにパネルディスカッションや人工知能学会との共同オーガナイズドセッション、さらには最新の研究成果だけでなく最新技術の変化・今後の展望などに関する基調講演が複数行われた。