地球規模の課題を自分のことととらえ、解決に向けて行動するための教育を進めるESD。その優れたプロジェクトを表彰する2023年のユネスコ/日本ESD賞に金沢大学国際機構の「日本のユネスコ生物圏保存地域およびジオパーク内の遠隔地域活性化を目的とした世代間学習」が選ばれた。国内からの受賞は2016年の岡山大学に次いで2例目。
文部科学省によると、金沢大学のプロジェクトは、国際機構のMAMMADOVA AIDA(ママードウァ・アイーダ)准教授が中心となって進めている。石川県の白山ユネスコエコパーク、白山手取川ジオパークを舞台に、少子高齢化に悩む周辺地域の住民と外国人留学生が交流し、持続可能な地域実現に向けて努力している。
この活動を通じ、地域住民の間で環境起業家精神が涵養され、新たな雇用機会が創出されるなど地域活性化に貢献していることが高く評価された。
ユネスコ/日本ESD賞は2014年、日本政府が働きかけて創設された。2015年から2019年まで毎年、その後は2年ごとに3件ずつが全世界の活動の中から選ばれている。受賞者には5万米ドルが贈られる。