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九州大学など エイズ根治に道 - 大学ジャーナルオンライン

 九州大学の岩見真吾准教授、京都大学の小柳義夫教授、東京大学の合原一幸教授らの共同研究で、HIVの感染様式を定量化する方法を開発しました。いまだ根治には至らないエイズを根本から治療する方法につながるかもしれません。

 ヒト免疫不全ウイルスⅠ型(HIV-1)は免疫細胞に感染することでエイズを引き起こします。ウイルスの感染が体内で広がっていく様式には2種類あることが知られています。一つはcell-freeという、感染した細胞からウイルスが放出されることで他の細胞にウイルスが取り付く様式です。もう一つはcell-to-cellという細胞同士が直接接触してウイルスを受け渡すことにより感染を拡大する様式です。エイズが進行していくのは主に前者が寄与していると考えられていましたが、2011年にcell-to-cell感染がエイズの根治に至らない原因ではないかと言う可能性が報告され注目を集めています。

 研究グループが目指したのはHIV-1の感染拡大においてcell-freeとcell-to-cellがどの程度寄与しているかを定量化することでした。特筆すべき手法としてフラスコ揺らしながらを細胞を培養することでcell-to-cell感染が起こらない環境を作ったことが挙げられます。こうして得られたデータと通常の培養から得たデータを数学的に解析することで、cell-freeとcell-to-cellがどの程度寄与しているのかを数値化することに成功したのです。これによるとcell-to-cell感染は細胞間の感染の60%を占めており、体内での感染拡大の速度を3.9倍も加速させていることが明らかになりました。今後のエイズ研究におけるcell-to-cell感染の重要性を示すものです。

 これまでの薬剤投与による治療ではcell-to-cell感染を抑制できていなかった可能性があることから、治療戦略の転換が迫られることになるかもしれません。研究グループは引き続きcell-to-cell感染の全容解明を目指していくとしています。エイズの根治を目的とした新薬開発にもつながることが期待できます。

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明治10年設立。日本で最も長い歴史を持ち、日本の知の最先端を担う大学

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九州大学

未来を切り拓く「総合知」を生み出し、社会変革を牽引する大学

九州大学は、12学部19学府を擁する基幹総合大学。世界最高水準の卓越した教育研究活動を展開し国際的な拠点となり得る「指定国立大学法人」として指定を受けました。これまで培い蓄積した人文社会学系から自然科学系、さらにはデザイン系の「知」を組み合わせた「総合知」によ[…]

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