静岡理工科大学理工学部の服部知美准教授が浜松電子工学奨励会から2018年度の高柳研究奨励賞に選ばれた。永久磁石型同期モータを駆動する際に発生するトルク脈動を低減する研究が評価されたもので、浜松市中区で開かれた授賞式にて、賞状と研究助成金が贈られた。
静岡理工科大学によると、産業用機器や家電製品に使用される永久磁石型同期モータの駆動時に発生するトルク脈動が、振動や騒音につながって人に不快感を与えることから、服部准教授はこれを低減させる新しい制御方法を開発、振動振幅を10%まで抑えることに成功した。
さらに、モータのコイルを改良することにより、より高効率なモータも開発し、電力消費を抑えられるようにした。こうした研究が浜松電子工学奨励会から高く評価された。
高柳研究奨励賞は日本のテレビ技術研究を先導し、「テレビの父」と呼ばれている高柳健次郎静岡大学名誉教授の功績を顕彰するために設けられた賞で、電子科学の分野で功績があった研究者を毎年表彰している。
2018年度は高柳賞に浜松医科大学光尖端医学教育研究センターの星詳子教授、高柳研究奨励賞に服部准教授のほか。富山県立大学工学部の伊東聡准教授、静岡大学工学部の仙石哲也准教授、浜松医科大学医学部の本蔵直樹助教が選ばれた。