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共同作業は多人数ほどうまくいく、東京工業大学などが解明 - 大学ジャーナルオンライン

 東京工業大学の髙木敦士特任助教、インペリアル・カレッジ・ロンドンのエティエン・バーデット教授、東京大学の野崎大地教授らの研究グループは、複数の人が共同で運動作業を行うとき、グループの人数が増えれば増えるほど、各メンバーの運動パフォーマンスが向上することを明らかにした。

 バーデット教授によると、当初「お互いの動きが影響し合うよう連結したとき、グループの人数が増えれば、ランダムな力の影響がノイズのように働きパフォーマンスが低下するのではないかと予測していた」という。ところが実際はそうではなかった。

 研究グループは、被験者が2人の時に作業効率が向上することをすでに実証しているが、今回は2~4人で実験した。4人の場合、仕切りで分けられたブースにモニターを配置し、ランダムに動きまわる視覚ターゲット(どのブースでも同じ動き)に手の動きを追従させる運動課題を一緒に行った。その際、手の触覚を介して他人の動きを互いに検知できる特殊な装置、「ロボットインターフェース」を用いた。

 その結果、共同作業を行う人数を3人、4人と増やしていくと運動パフォーマンスがさらに向上することを確認した。これはグループの目標を触覚で感知し、動きを合わせたためだという。髙木特任助教は「このような動作調整が可能なのは、触覚情報を通じてメンバーが互いの動作目標を推定できるためではないか」と推測する。さらに、「このような動作調整機序への理解が深まれば、複数のロボットが共同で作業を行うときのアルゴリズムを作り出すことも可能であると考えています」と今後の展開を示した。

論文情報:【eLife】Individuals physically interacting in a group rapidly coordinate their movement by estimating the collective goal

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