何らかの奨学金を2018年に受給した大学生が全体の30.5%となり、7年連続で減少していることが、全国大学生活協同組合連合会の調査で分かった。貸与型奨学金の返済に対し、74.4%の学生が不安を感じていることも減少の一因とみられている。
調査は2018年10~11月、全国30大学の学生1万980人からインターネット上で得た回答を集計した。内訳は男子学生5,895人、女子学生4,604人、無回答481人で、自宅生が5,245人、下宿生が5,735人を占めている。
それによると、奨学金受給者の内訳は自宅生24.7%、下宿生34.7%。全体の受給率は2011年をピークに減少を続けているが、自宅生は7年連続、下宿生も6年連続で少なくなった。
1カ月平均の受給額は5万7,140円で、自宅生が5万2,860円、下宿生が5万9,090円。奨学金の種類は日本学生支援機構の貸与型奨学金が25.4%、日本学生支援機構以外の貸与型奨学金が1.3%、日本学生支援機構の給付型奨学金が0.9%、大学や財団の給付型奨学金が3.9%。貸与型給付金だけを受給した学生は79.0%と前年より6ポイント減少した一方、給付型奨学金だけを受給した学生は2.5%とここ3年間、微増傾向にある。
奨学金の使途は授業料など大学納付金が16.6%、食費、住居費などの生活費が15.0%に上った。貸与型奨学金の返済については、「不安を感じている」との回答が74.4%を占め、うち24.4%が「常に不安を感じている」と答えている。