世界中で利活用されているオープンソースの学習管理システムである「Moodle(ムードル)」を中心とする国際研究発表大会、「日本ムードルムート」が2019年2月27日(水)~3月1日(金)にかけて、静岡理工科大学で開催された。
ムードルは、eラーニングシステムで、現代の教育で見られる実質的変換に大きく影響している。アクティブ・ラーニングの普及・充実が話題になっている昨今、eラーニングシステムによる能動的な学習、主体性のある学習、反転授業等の環境作りに対し、世界で広く使われているのはムードルと言われている。そのムードルの普及を支援する日本ムードル協会が、毎年日本ムードルムートを開催している。日本ムードルムートは、オーストラリアにあるムードル本部から公式MoodleMootとして認定されている。
静岡理工科大学では、2011年からムードルをカスタマイズし、活用している。そのシステムはiLearn@SISTと呼ばれ、主に学生の教育で活用されている。
本大会には、オーストラリアを始め、アメリカ、イギリス、スーダン、ソマリア、マレーシア、スペイン等多くの国から170名の参加者が静岡理工科大学に来学した。本会では、ムードルの創設者であるマーティン・ドゥギアマス博士(Dr. Martin Dougiamas)が基調講演をした。
また、静岡理工科大学の教員では、電気電子工学科の村上裕二教授が「小テストとビデオ配信機能を活用した反転授業形式での電気系電磁気学講義」について発表をし、教育開発センター所属でiLearn@SISTのシステム管理者であるアダム・ジェンキンズ講師が「サーバのセキュリティ」と「全学的のe-Learningの普及」という2つのテーマにて発表をした。
世界中で利活用されているムードルに関する最先端の技術や研究について、関係者による研究発表や意見交換を実施し、本大会は有意義なイベントとなった。
なお、2020年の日本ムードルムートは2020年2月の26日〜28日まで、崇城大学(熊本県)で開催される予定である。