『大学受験専門・家庭教師メガスタディオンライン』を運営する株式会社シンドバッド・インターナショナルは、2019年の大学入試を振り返ったレポートおよび2020年の大学入試の予想レポートを発表した。
教育業界は2021年に控えた大学入試大改革により大きな変化が予想される。2019年の受験においても、大学が定員を大幅に超過して入学させた場合、「私立大学等経常費補助金」を交付しないと国が決めた「入学定員管理の厳格化」の影響もあり、各大学は合格者を縮小。
本来、東京大学・早稲田大学・慶応大学クラスを狙える受験生が、浪人を避けるべく確実に合格を決められる明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学(MARCH)レベルをメインに受験したため、従来受かるラインの受験生が全滅する結果となった。合格難化の余波はどの偏差値帯の大学でも顕著に表れ、安全志向受験となったと言える。一方で、偏差値的にMARCHより下、いわゆる”すべり止め”で受ける大学は受験者数を伸ばした。
来年2020年は、センター試験最後の年。センター試験は毎年完全にワンパターンな試験傾向のため、最終年にわざわざ変える必要もなく変化はないとの予想。2019年に継続し、各大学は「入学定員管理の厳格化」の影響を受け合格者を縮小。受験生は2020年で浪人すると、2021年の入試改革の対策が求められるため、”後がない入試”として2020年で確実に受かるための併願受験が増加、2019年にも増して現役志向が強まる予測。
2021年の大学入試大改革では、大学入学者選抜において従来の「知識・技能」が重視されてきた評価から、多面的・総合的な評価に変わる。例えば私立大学受験でもボランティア経験などを聞くようになり、各大学ともアドミッションポリシーを設定、”自分たちに合う学生”を求めるようになっている。国立大学も、推薦入試が増大し、より個性的な学生を取ろうとしている。大学入試の新たな動きに注目し続け、早期に準備することが求められそうだ。