中京大学工学部の村中崇信准教授と上野一磨助教は、第32回宇宙技術および科学の国際シンポジウム(ISTS:International Symposium on Space Technology and Science)で、聴衆の投票により上位3名に贈られるPoster Session Awardを受賞した。
「宇宙技術および科学の国際シンポジウム(ISTS)」は、日本で隔年開催されている宇宙関連技術および科学に関する国際会議。宇宙における技術、科学、医療などに関する最先端の研究開発について研究者同士が共有し、宇宙開発、利用の発展と推進に貢献することを目的としている。近年では世界各国から1,000人以上の参加者を集める大規模なものとなっている。
Poster Session Awardを受賞した村中准教授と上野助教の論文は「宇宙ゴミ除去に関する研究」。近年宇宙利用の大きな脅威となりつつある使用済みロケットや人工衛星の残骸などの“宇宙ゴミ(スペースデブリ)”の除去技術に関する新しい手法の提案とその原理について述べたもので、JAXAとの共同研究として、2017年度から進めてきた。宇宙ゴミの除去は、JAXAが宇宙活動の安全確保を目的に世界に先駆けて2020年代の事業化、そして宇宙産業の柱となるように戦略的に取り組む研究課題でもある。
今回の受賞は、新しい宇宙ゴミ除去技術というだけでなく、本技術が技術的に実現可能性の高い手法であることが高く評価された。今後、実験室での本格的な原理実証も始める予定で、将来は本技術を宇宙空間で実際に使用できるモノに発展させていくことを目指す。
参考:【中京大学】工学部村中准教授、上野助教 宇宙技術および科学の国際シンポジウムで「Poster Session Award」を受賞