2019年11月30日から1泊2日で、追手門学院大学地域創造学部は、和歌山県田辺市にて、市内の宿泊施設に対しインバウンドに関するアンケート調査を実施した。増加する外国人観光客に対するサービス向上策および実践的教育プログラムの一環。
田辺市は、2004年に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部を市域に有し、官民協働で「世界に開かれた観光地づくり」を行っている。特にターゲットとしているのが欧米豪の個人旅行者で、地域の奥深い文化や歴史を分かりやく発信するとともに、宿泊施設をはじめとする観光事業者の体制づくりにも取り組んでいる。
追手門学院大学は田辺市と 2015年9月に地域づくり、産業振興等に関する連携協定を締結、同市の「大学連携地域づくり事業」に採択され財政支援を受けながら、主に宿泊施設側と外国人観光客のコミュニケーションにおける課題解決を担う。
今回の調査では、地域創造学部の学生13名が、田辺市中心部のホテルやゲストハウスなどの宿泊施設8軒と、世界遺産になっている熊野本宮大社へと至る熊野参詣道の途中にある宿泊施設6軒を訪問。施設の経営者にアンケート調査を行って外国人観光客対応の課題を調べたほか、実際に宿泊もして外国人観光客に聞き取り調査も行った。また、2019年2月と9月に教員が実施した調査から、宿泊施設の館内に置く英語表記のリストのほか、簡単にコミュニケーションのとれる専用アプリの開発の要望があることから、アプリの機能についても調査した。調査結果は2020年2月に田辺市に報告を行う予定。
参考:【追手門学院大学】世界遺産「熊野参詣道」のインバウンド課題を探る 和歌山県田辺市の宿泊施設で学生が課題調査(PDF)