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45歳未満の若手研究者の業績を称える日本学術振興会賞、25名受賞 - 大学ジャーナルオンライン

 日本学術振興会は、45歳未満の創造性に富んだ若手研究者の業績をたたえ、支援する2019年度(令和元年度)日本学術振興会賞に、慶應義塾大学理工学部の安藤和也准教授(34)、京都大学人文科学研究所の倉本尚徳准教授(43)、九州大学大学院理学研究院の佐竹暁子教授(44)ら25人を選んだ。授賞式は2020年2月18日、東京都台東区上野公園の日本学士院で開かれる。

 日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、顕彰することで、その研究意欲を高め、日本の学術研究の水準を世界のトップレベルに発展させることが目的。受賞対象者は、人文学、社会科学及び自然科学の全分野において、45歳未満で博士又は博士と同等以上の学術研究能力を有する者のうち、論文等の研究業績により学術上特に優れた成果をあげている研究者。2019年度(令和元年)は、451名の候補者の中から、業績などを審査会で検討し、受賞者25名を決定した。

 受賞者のひとり、慶應義塾大学の安藤准教授は、従来観測不可能とされていたシリコン中のスピンホール効果の観測や、金属の酸化により電流とスピン流の変換効率が数桁も増大する現象を発見するなど多くの成果を挙げた。また、京都大学の倉本准教授は、仏教史研究において、石窟寺院の壁画や石碑、仏像等に刻まれた銘文を網羅的に調査することによって新しい知見を得、中国六朝隋唐仏教史の定説を大きく刷新する見解を導出した。九州大学の佐竹教授は、これまで未解明であった植物の一斉開花のしくみを数理モデルを使った理論解析により解明した。

 第16回(2019年度)日本学術振興会賞・受賞者(五十音順、年齢は2019年4月1日現在)は以下のとおり。
▽安藤和也(34)慶應義塾大学理工学部准教授▽池田史代(44)九州大学生体防御医学研究所教授▽石﨑章仁(41)自然科学研究機構分子科学研究所教授▽内田健一(33)物質・材料研究機構磁性・スピントロニクス材料研究拠点グループリーダー▽加藤賢悟 (36)コーネル大学統計学データサイエンス学科准教授▽川井茂樹(42)物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点主幹研究員▽倉永英里奈 (44)東北大学大学院生命科学研究科教授▽倉本 尚徳(43)京都大学人文科学研究所准教授▽越野幹人 (43)大阪大学大学院理学研究科教授▽佐竹暁子(44)九州大学大学院理学研究院教授▽下地理則(42)九州大学大学院人文科学研究院准教授▽下馬場朋禄(44)千葉大学大学院工学研究院教授▽多湖淳(42)早稲田大学政治経済学術院教授▽津田 雄一 (43)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所准教授▽都築毅(43)東北大学大学院農学研究科准教授▽西増弘志(39)東京大学大学院理学系研究科准教授▽野村政宏(41)東京大学生産技術研究所准教授▽藤澤茂義(41)理化学研究所脳神経科学研究センターチームリーダー▽前川泰則(37)京都大学大学院理学研究科教授▽増田直紀(43)ニューヨーク州立大学バッファロー校数学科准教授▽松下智直(44)九州大学大学院農学研究院准教授▽松田 亮太郎(41)名古屋大学大学院工学研究科、大学高等研究院教授▽馬奈木俊介(43)九州大学主幹教授大学院工学研究院教授▽山下誠(44)名古屋大学大学院工学研究科教授▽依光英樹(44)京都大学大学院理学研究科教授

参考:【日本学術振興会】第16回(令和元年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

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大学ジャーナルオンライン編集部

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