富山大学は2020年度から数理・データサイエンス教育プログラムを開設し、全学部の新入生に対して数理・データサイエンス教育を必修化する。政府の「AI(人工知能)戦略2019」が実践的な数理・データサイエンス能力を持つ学生の育成を求めているのを受けた措置で、この方針が評価され、文部科学省の数理・データサイエンス教育協力校に選ばれた。
富山大学によると、2020年度以降の新入生は必修科目の「情報処理」でデータサイエンスと情報処理の基礎を学ぶとともに、数理・データサイエンスに関連した授業を体系化した数理・データサイエンス教育プログラムから選択履修し、専門教育につなげる。
文科省の数理・データサイエンス教育協力校に選ばれたのを受けて2020年度から2年間、富山大学が北陸地区の事業統括校の役割を果たし、金沢大学、福井大学と連携してノウハウの共有や単位互換制度の導入を進める。
昨今の急速な情報通信技術や人工知能の進化に伴い、世界的に数理・データサイエンス教育の重要性が高まっている。政府はAI戦略2009の中で文理を問わずに年間50万人程度の大学・高専生が初級レベルの能力を取得し、このうち25万人程度が自らの専門分野への応用基礎力を習得することを目指している。
参考:【富山大学】令和2年度から数理・データサイエンス教育を必修化~文部科学省「大学の数理及びデータサイエンスの全国展開」協力校に選定~