経済産業省と文部科学省、厚生労働省、学識経験者で組織する外国人留学生の就職や採用後の活躍に向けたプロジェクトチームは、企業の外国人留学生採用、採用後の活躍の手引きとなるハンドブックを作った。企業がチェックすべき12の項目でアドバイスが記載されており、経産省ホームページからダウンロードできる。
経産省によると、ハンドブックは「採用方針・実績公表」、「入社前支援」、「社内制度見直し」など12の項目に対し、既に外国人留学生を採用している企業の実例を紹介しながら、チェックポイントと対処方法をアドバイスしている。
実践企業としては、各種機械製作の荏原製作所、家具、木工品製作の冨士ファニチア、機械工具商社の三共精機、各種機械製作の小倉鉄道など大手企業から地方の中小企業まで幅広く取り上げている。
さらに、外国人留学生受け入れで期待される効果や人材育成、適正な処遇のために企業側の必要な措置、考え方を分かりやすく説明している。
人口減少と高齢化の急激な進行で国内産業の人手不足が深刻化していることから、政府は外国人人材受け入れに舵を切っており、日本再興会議は外国人留学生の就職率を50%に引き上げる目標を打ち出している。
しかし、外国人留学生が日本で就職活動をしながら、就職先を見つけられず、失意のうちに帰国する例も少なくなく、2017年度実績の就職率は35%にとどまっている。このため、経産省などは外国人留学生採用の手引きを作り、採用のノウハウの共有を図ることにした。