2020年4月23日、東北大学は学生への緊急支援を決定したと発表した。新型コロナウイルス感染症の影響を受け学修面・生活面の両方で不安な毎日を送っている在学生に、総額4億円規模の支援を行う。
東北大学では「さまざまな活動の自粛や制限のもとでも、学生一人ひとりが学業に専念でき、持つ力を十分に発揮し、前向きに学生生活を送らせたい」と全学をあげて支援体制を組んだ。
まず、ネット環境が不十分な学生全員にはパソコンとWi-Fiルーターを貸し出し、オンライン学習が円滑に行えるよう支援する。次に学生参画型ピアサポーターを新設し、すべての学生にアドバイザー教員約2000人を配置。また新入生をはじめとする学部生に対して約2500人の学生ピアサポーター制度を設け、オンラインで学生一人一人にきめ細やかなアドバイスができる体制を整える。さらに学業、進路、人間関係、心の健康の悩みや、何らかの障害により問題を抱える学生には学内の専門家がオンラインで相談を受け付ける。
経済的な支援としては、アルバイト自粛による生活費の不安が懸念される学生に対して、学生ピアサポーターを2500人規模、オンライン授業推進のエキスパートティーチングアシスタントを100人雇用する。また、独自の緊急給付型奨学金を用意し、事情に応じて支給金額・支給時期を決めて順次実施する。
東北大学は4月15日に「東北大学新型コロナウイルスBCP対応ガイド」を開設し、学生と教職員に向け情報発信を行っている。在学生らによる情報配信LINEbotでも学部・研究科ごとの最新情報を発信している。