科学技術・学術政策研究所が国内大学別の論文数と注目を集めた論文数を調べたところ、論文数で順天堂大学、注目度の高い論文数で早稲田大学がそれぞれ最大の伸びを示していたことが、分かりました。
このうち、論文数は順天堂大学が72%増でトップ。次いで早稲田大学の68%増、近畿大学の50%増が続きました。国立大学では、東京大学、京都大学、東北大学の伸び率が 20%前後にとどまる一方、愛媛大学(38%増)、神戸大学(32%増)、東京農工大学(31%増)が高い伸び率を示しています。
一方、注目度でトップ10%に入った論文の数は、年間100件以上発表した大学だと、早稲田大学(163%増)、岡山大学(114%増)、神戸大学(87%増)、筑波大学(75%増)、広島大学(73%増)の順。年間 50~100件の 大学では、近畿大学(93%増)、信州大学(74%増)が高い伸び率になりました。
個別の大学で質、量のいずれが目立つかを分析したところ、京都大学や神戸大学は量の拡大が目立ちました。これに対し、首都大学東京や名古屋大学、筑波大学は質の上昇がうかがえます。論文が世界の被引用数上位200位に入ったかどうかを見ると、埼玉大学、日本歯科大学、お茶の水女子大学は規模が小さいながら、世界で競える研究領域を持つことが明らかになりました。
参考:【科学技術・学術政策研究所】「研究論文に着目した日本の大学ベンチマーキング2015-大学の個性活かし、国全体としての水準を向上させるために-」調査結果-243の結果公表について