愛知教育大学、北海道教育大学などで構成される「HATO・教員の魅力プロジェクト」は、全国の教員を対象に教員の仕事の実態や魅力を調査し、その結果を公表しました。
「HATO・教員の魅力プロジェクト」とは、北海道教育大学、愛知教育大学、東京学芸大学、大阪教育大学が文部科学省の助成を受けて2014年に発足したプロジェクトです。調査は、教員の仕事の実態、教員の仕事の魅力や悩み、学校教育などに関する意識などを調査することを目的に、全国の小学校・中学校・高校それぞれ540校を無作為抽出し、学校経由で1校につき教員6名分の調査票を配布し、回収しました。(調査時期は2015年8月中旬~2015年9月中旬)
調査によると、教員の平日の学校での仕事時間は、中学校教員がもっとも長く平均約11時間半。平日家でも仕事をしているのは、小学校教員では8割以上、中学校・高校教員では7割前後。平日の睡眠時間は、小学校・中学校・高校教員とも平均で5時間台でした。教員の仕事の魅力と悩みについては、8~9割台の教員が、「子どもの成長にかかわることができる」「同僚の教員から学ぶことが多い」「仕事を通じ
て自分が成長している」など、仕事を通じて子どもや自分の成長を感じ、8割以上が「今の仕事は楽しい」と回答。その一方で、「授業の準備をする時間が足りない」「仕事に追われて生活のゆとりがない」といった時間の悩みや「校務分掌の仕事」の負担を感じている教員は6~9割台、「仕事に自信が持てない」と感じている教員は4割前後いました。
教育改革や取り組みで「アクティブ・ラーニングの推進」は賛成が8割以上。「教育委員会制度の改革」については、2割台の教員が「内容がわからない」と回答。中でも小学校教員は中学校・高校教員に比べて「内容がわからない」と回答する割合が高い結果となりました。