法務省は日本の大学などを卒業または修了した外国人留学生が日本で起業した場合、最長2年間の在留を認める新たな在留資格「特定活動」の付与を始めた。政府が閣議決定したまち・ひと・しごと創生基本方針2020で外国人留学生の起業を円滑化することが盛り込まれたのを受けた措置で、外国人留学生の起業を在留資格の面から後押しする。
法務省によると、在留資格「特定活動」の付与は、留学生就職促進プログラムの採択校や参画校、スーパーグローバル大学創生支援事業の採択校を卒業するか、修了した留学生が対象。在学中から起業活動を行い、卒業・修了後の活動に対して出身大学などから推薦や支援などを受けていることが条件となる。
留学生が卒業・修了後に外国人起業活動促進事業、国家戦略特別区域外国人創業活動促進事業を活用していたものの、起業に至らなかった場合も、地方自治体の推薦、支援など一定の要件を満たせば、従前の事業利用期間と合わせて最長2年間の在留を認める。
外国人留学生が国内で起業する際は、事業所を確保して常勤職員2人以上など一定の規模を満たしたうえで在留資格「経営・管理」を取得する必要があった。外国人留学生の起業を促進するために国家戦略特別区域で一定の規制緩和がなされるなどしてきたが、さらなる規制緩和を求める声が上がっていた。