東京大学大学院情報理工学系研究科山崎俊彦准教授の研究室と、Web業界で働くためのオンライン動画学習サービス「schoo WEB-campus」を運営する株式会社スクーは、日本人のプレゼンテーション技能向上に向けた共同研究を2016年4月より開始した。
山崎研究室では、これまで、世界各国の著名人たちのプレゼンや講演を動画で無料配信する「TED Talks」のデータ(英語版)を1,600本以上解析し、「内容」「文法(使用する単語の選択等)」「音声(話し方の抑揚やテンポ等)」の3点における特徴量から閲覧者の理解度および印象予測などを検証してきた。
今回の共同研究では、会員数約22万人のオンライン動画学習サービス「schoo WEB-campus」において、スクーが制作した1,000名以上の講師による2,500本以上の授業動画や、生放送時に閲覧者である学生がタイムラインへ投稿した内容など、これまでスクーが蓄積してきたデータを山崎研究室と共有し、閲覧者の印象予測やタイムライン上のコメントで理解度を計り、プレゼンテーションの定量評価を行う。
また、定量評価の内容を「schoo WEB-campus」の生放送授業で検証し、将来的にはプレゼン中に登壇者に向けてリアルタイムで閲覧者の印象結果がフィードバックできるようなシステムの構築を目指す。今回の研究にあたり、スクーが保持している個人情報はすべて暗号化した上で山崎研究室に提供している。