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コロナ禍における進路指導の現状と課題 高校教員にさんぽうが調査 - 大学ジャーナルオンライン

 大学受験を控える生徒を指導する高校の教員がオープンキャンパスや入試制度変更、オンラインでの説明会や面接に関して不満や情報不足を感じていることが、進路情報提供のさんぽうの調査で分かった。
調査は2020年12月の緊急事態宣言再発令前に全国の高校進路指導部を対象に実施し、490校から得た回答を集計した。

 それによると、61.2%の高校が進路情報提供会社主催の教員向けオンライン説明会に参加。2~3回参加したという回答が多かった。参加の感想・要望を挙げた165校のうち、「移動時間なしで参加できる。代表だけでなく、複数で参加できる」(宮城県)、「拘束時間が短くて済む点が良い」(大阪府)など、「移動時間がかからず効率的」という回答が43.0%で最も多かった。

 次いで14.5%が「高校のオンライン環境に不備や接続不調があった」と答え、9.1%が「校務で視聴時に中断される」と問題点を挙げた。「資料の説明が早いものや、ネットワーク回線の集中する時間帯(学校内LANの関係)での不具合もあった」(宮城県)、「学校のPCでは視聴できないものがあった」(栃木県)、「校内にいるため別件で呼ばれてしまい集中できない。長く感じる。機器の不調」(大阪府)など、安定した視聴環境で落ち着いて参加できない様子がうかがえる。また、質疑応答や意見交換、参加者だけの情報交換が十分にできないという指摘もあった。

 また、コロナ禍の進路指導において不足していた情報について聞いたところ、最も多かったのがオープンキャンパス(対面)の58.6%。次いで入試制度の変更点39.8%、オンライン面接対策38.0%。実際の雰囲気を感じる機会のないままに進学先を決定しなければならないことに、生徒だけでなく教員も大いに不安を感じていることがうかがえる。大学入学共通テスト、総合型選抜、学校型選抜と一斉に新方式がスタートしたうえに新型コロナウイルスの影響もあり、入試制度の変更点に関する情報不足を感じたようだ。

 今後の進路指導情報については、コロナ収束以降も残っていく可能性のある「オンライン選考」に関する意見が目立った。今回、複数の大学で実施時間が平日(学校が開いている日)や休日に学校でオンライン面接試験等が行われたが、「高校側に人的負担がかかるので、校舎内での実施をやめてほしい」「オンライン試験を高校でやるべきかどうか。(やっていたら大変…)」など懸念が目立った。
このほか、「オンライン選考を実施する大学や専門学校のリストがほしい」「今年、オンライン選考を実施した大学にその根拠と来年度からどうするのかをまとめてほしい」との声も出た。

 入試全般については「総合型選抜1年目を総括してほしい」「推薦書の扱いで大学の求めることが分かりづらい」「インターネット出願の方法が各校まちまち」などの声が上がっている。

参考:【PR TIMES】「Withコロナ時代の進路指導と高校教育に関するアンケート調査」報告②

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大学ジャーナルオンライン編集部

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