リクルート進学総研では、高校生の進路選択の現状を明らかにするため、進路選択行動の時期やプロセスについての調査「進学センサス2016」を実施。その調査結果の一部が公開された。
調査対象となったのは2016年に高校を卒業した全国の男女50000人。有効回答数は4424人(回答率8.8%)、うち3051人が大学進学者。調査期間は2016年3月18日~4月11日で、調査方法は質問紙による郵送法。
調査によると、大学進学者の3人に1人が在学中に留学意向があり、文系女子(42.0%)、文系男子(31.8%)、理系女子(28.6%)、理系男子(26.6%)の順。
留学したい理由は、「英語(外国語)で会話ができるようになりたい(74.5%)」「自分の視野や考え方を広げたい(69.4%)」。2011年の前々回の調査と比べ、前回(2013年)、今回と連続で増加した項目は「就職の時に役に立つ、有利になる」のみ(男子+4.3、女子+0.9)。特に理系男子で増加した(+9.6)。
逆に留学したくない理由は、「費用が高いから(43.9%)」「英語(外国語)が苦手だから(40.5%)」「海外の治安に不安があるから(34.3%)」。女子は、2011年と比べ2回連続で「海外の治安に不安があるから」(+7.5)、「将来、海外で仕事をしたいと思わないから」(+3.9)が増加した。
また、進路選択プロセスに関する調査では、大学進学者の平均出願校数は約3校。「1校(35.1%)」が最も多く、ついで「5校以上(20.1%)」となった。
オープンキャンパスへは大学進学者の94.2%が参加。前々回調査(2011年)より2回連続で高校1年時の参加率が増加し、全体的に早期化傾向にあるという。
志望校検討時の重視度は、3人に1人(32.9%)が「授業料の安さ」を挙げ、「奨学金制度が充実していること」(22.4%)、「受験料の
割引制度があること」(19.4%)が続いた。特に、理系(36.1%)が文系(30.7%)より授業料を重視する傾向にあるようだ。