2020年5月現在の外国人留学生数、2019年度の日本人学生の海外留学数がともに、大幅に減少したことが、日本学生支援機構のまとめで分かった。新型コロナウイルス感染拡大による各国の渡航制限が大きな影響を与えている。
文科省によると、全国の外国人留学生数は2020年5月現在で27万9,597人。前年に比べて10.4%減った。留学生数が多い国と地域は中国がトップで12万1,845人、次いでベトナム6万2,233人、ネパール2万4,002人、韓国1万5,785人、台湾7,088人の順。上位5カ国・地域の留学生数も前年と比較して2.1~26.0%少なくなっていた。
在学段階別の留学生数では、博士課程が9.9%、専門職学位課程を含む修士課程が1.3%、学部・短期大学が3.2%増えたものの、大学院の非正規課程が32.8%、学部・短大の非正規課程が54.6%の大幅減となっている。
国内の大学などが把握している日本人学生の海外留学数は2019年度で10万7,346人。前年度を6.8%下回った。留学先のトップは米国の1万8,138人。以下、オーストラリア9,594人、カナダ9,324人、韓国7,235人、英国6,718人と続く。英国が前年度より2.8%増えた以外は、そろって前年度を下回っている。
一方、OECD(経済協力開発機構)、ユネスコ、米国国際教育研究所の2018年統計から日本人の海外留学生数を集計したところ、前年を0.5%上回る5万8,720人で、留学先は米国、中国、台湾の順に多かった。