2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、全国の大学・短期大学との連携協定を締結し、オリンピック・パラリンピック教育の推進やグローバル人材の育成、各大学の特色を生かした取り組みを進めています。
2015年7月1日現在、北海道から沖縄までの777の大学・短期大学が連携協定を結びました。これは、全大学の7割にあたり、前回のロンドン大会の約160校と比べ5倍ちかい数になります。大会組織委員会は、大学との連携を強化し、大会期間中必要となる8万人のボランティアに、即戦力として大学生ボランティアを取り込みたいと考えています。
スポーツ系の大学や学部だけでなく、文系や芸術系の大学生にもオリンピックに興味をもってもらおうと、実践女子大学では「国際理解とキャリア形成」の授業の中に、オリンピックに関する授業を取り入れ、単位を取得できるようにしたり、女子美術大ではオリンピックをテーマに作品をつくる実習を始めるなど各大学が独自の取り組みをしています。
また、大学の枠を超えた活動も始まっています。世界から多くの人が集まるオリンピックは「英語だけでない多言語教育をアピールする絶好の場」と捉え、東京外国語大、長崎外国語大など国公立、私立の枠を超え、全国7つの外国語大学が連携して、通訳ボランティア育成の取り組みを始めました。
大会組織委員会では、授業などで提案された大学生のアイデアを積極的に活用していきたいと考え、また、1人でも多くの大学生がオリンピックについて学び、参加することを期待しています。