東京大学、会津大学、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター、ソラミツ株式会社は、2016年秋から会津地域でブロックチェーン技術を活用した地域通貨の実証研究を行う。
ブロックチェーンとは、一つの場所ではなく、世界中に点在するコンピューターにデータを分散することでデータの改ざんなどを不可能にする仕組みで、ビットコイン(デジタル通貨)の基盤技術として考案され、発展してきたもの。過去から現在までの取引情報を集約・連結することで取引の証明を容易に行えるなどの特徴を持っている。
ブロックチェーンは、ビットコインをはじめとする暗号通貨の形で経済取引に新たなチャネルを生み出しつつある一方、台帳管理や情報の正当性確認などあらゆる情報流通に応用できる可能性があり、様々な革新的サービスを生み出すことが期待されている。中でもデジタル通貨は、地域をはじめ様々な範囲で新たな通貨を発行することが可能であり、スマートコントラクト(自動実行される契約)などの機能と組み合わせることで、新しいサービスを作り出せる可能性がある。
4者は2016年6月20日に共同研究契約を結んでおり、2016年秋から行う実証実験では、東京大学が全体統括、経済・制度に関する研究、会津大学はブロックチェーン技術利用に関する研究を担当するなど役割分担し、独自の地域通貨を実現するシステムを試作するという。