東京工業大学の学生2人と東京大学の学生2人のモンゴル人留学生チーム「Ants(アンツ)」が、日本最大級の学生向けアプリ開発コンテスト「ジャパンハックス2016アワード(JPHACKS 2016 AWARDDAY)」において、最優秀賞にあたるベストハック賞(Best Hack Award)を受賞した。コンテストは11月19日、東京大学武田先端知ビルで開催された。
チームが開発したのは「CookBot」というアプリ。冷蔵庫にある材料をまとめて撮った写真1枚から画像認識を行い、その材料で料理できるレシピを紹介するシステムだ。自らの経験から、料理を作るときに同じことで悩んでいる人は大勢いるのではないかという発想から、次の3つの課題解決を実現した。
1.冷蔵庫の中に残っている材料で作れそうな料理(レシピ)を簡単に見つけてくれる。
2.レシピはテキストではなく、最適な調理手順(アルゴリズム)を生成し、誰でもわかるように可視化してくれる。
3.その調理手順を双方向の会話をとおして、調理師のように教えてくれる。
調理手順は矢印を使ったフローチャート形式で示される。また、Facebookメッセンジャーによるチャットボット(会話形式で情報を提供するシステム)であるためアプリのインストールは不要とのこと。
コンテストはハッカソンと呼ばれ、ソフトウェア開発者が、一定期間集中的にプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競うイベント。ハッカソンは「hack(ハック)」と「marathon(マラソン)」を組み合わせた造語だ。
開発者の一人、東京工業大学修士課程学生のダシュデンベレル・バトチュナグさんは、「アイデアはシンプルですが、短期間で完成させたという点が今回の受賞に結びついたのでは」と語る。