株式会社旺文社(東京都新宿区)は、2017年度に国内で学生募集した大学のうち、通信制のみの大学等を除く751大学からの回答を元に「大学の真の実力 情報公開BOOK 2018年度版」を刊行。国公立私立大学別の入学者の入試方式割合、私立大学の入学定員充足率、入学前教育の実施割合などに関するデータを公開した。
「入試方式別の割合」は、一般入試(センター試験含む)は、国立大学83.1%、公立大学71.6%、私立大学47.9%。私立大学では国公立大学に比べて一般入試の割合は低く、半数近くが推薦、及びAO入試を利用して入学している。
「入学定員充足率」関しては、改善が進むも小規模私立大学に未充足校が集中 。入学定員割れ校が568校中221校と私立大学全体の38.9%。その内訳をみると、大学の入学定員数によって差が出ていることがわかっており、入学定員割れ校は、入学定員800人未満の大学が199校。一方、入学定員800人以上の大学は22校となり、小規模校大学は入学者確保の取り組みが求められている。
「入学前教育の実施」については、入学予定者を対象に私立大学62.9%、国立大学7.4%、公立大学18.4%が実施しており、国公立大学と比較して私立大学が積極的に行っていることがわかった。入学前教育の内容は、レポート提出や指定図書感想文、授業、英語の課題、小論文、通信添削など大学よって様々。
また、国立大学の約7割が外国語検定試験で単位を認定。大学以外の学習成果を単位認定する制度で、実用英語技能検定をはじめIELTS等の英語検定だけでなく、実用フランス語技能検定、ドイツ語技能検定などが対象となる。ただし、公立大学、私立大学での全学実施は4割にも達していない。
同書籍には、他にも「入学者の現役占有率」「英語での授業の実施率」「就職サポート」などのデータが掲載されている。