文部科学省は2023年度の魅力ある地方大学の実現に資する地方国立大学に島根大学、広島大学、徳島大学を選んだ。全国5大学が申請した中、審査会が地方創生の実現に値すると判断した結果で、3校は2023年度、30~80人の定員増が認められる。
文科省によると、島根大学は材料エネルギー学部材料エネルギー学科を新設し、産業変革を推進する構想を打ち出した。2023年度の入学定員は80人。材料エネルギー学部を大学改革とエネルギー改革、島根創生の3つを実現する中核と位置づけている。
広島大学は既設の情報科学部情報科学科の定員を増やし、デジタル化推進人材が切り開く地方創生構想を提案した。情報科学科の入学定員を現在の80人から150人に広げ、国のデジタル田園都市構想を広島から牽引するとしている。
徳島大学は既設の理工学部理工学科を定員増で医工融合人材が切り開く新たな未来構想を打ち出した。理工学科の入学定員は現行の595人から30人増やして625人とする。構想名は「次世代ひかりトクシマ若者雇用計画」とした。
魅力ある地方国立大学の定員増は2020年、中央教育審議会大学分科会や魅力ある地方大学の実現に向けた検討会議で打ち出され、2022年度から募集している。2022年度は採択ゼロだったが、2023年度は5校の応募があり、浜田恵造香川県知事、村田治関西学院大学学長ら有識者6人で構成する審査会で3校を選んだ。