四国にある国立大学の徳島大学、鳴門教育大学、高知大学、香川大学、愛媛大学は30日、国土交通省四国地方整備局と防災・減災・復興にかかわる包括連携・協力協定を結ぶ。四国は高い確率で発生すると予想される南海トラフ地震で大被害を出すとみられていることもあり、5校と国交省がスクラムを組んで防災面の調査や啓発活動に取り組む。
徳島大学によると、協定の締結式は30日、香川県高松市幸町の香川大学多目的ホールであり、5校の学長や国交省四国地方整備局長が協定に署名する。
協定で実施するのは
・防災・減災・復興にかかわる人材育成と啓発
・防災・減災・復興の研究
・四国内で発生した大規模災害の高度で専門性を持つ調査
-など。
南海トラフ地震は静岡県の駿河湾沖から遠州灘沖、三重県の熊野灘沖、和歌山県の紀伊半島沖、高知県の土佐湾沖、宮崎県の日向灘沖を震源にして発生し、四国の太平洋岸で震度6~7の激しい揺れと高さ10メートルをはるかに上回る津波が予想されている。これまで100~150年周期で発生してきたことから、政府は近い将来高い確率で発生するとみており、急ぎ対策が求められている。
さらに、地球温暖化の進行で全国的に降水量の増加や台風の大型化が見られる中、吉野川や四万十川など大きな川が流れる四国で水害対策推進の必要性が高まっている。
参考:【徳島大学】「四国国立5大学と国土交通省四国地方整備局との防災・減災・復興に係る包括連携・協力に関する協定」の締結式について