2023年度の国立大学入学定員が前年度比106人増の9万5,627人となることが、文部科学省の8月末集計で分かった。人文社会、教育系が減少する一方、理工系の枠が広がる。医学部の入学定員は今後、増員にかかわる審査が予定されており、最終的な数字は変動する可能性がある。
文科省によると、入学定員の分野別内訳は前年度に比べて人文社会が167人、教育が45人減る一方、理工が87人、医・歯が21人、薬・保健が10人、その他が200人増える。農水は増減がない。
2023年度に新設が決まった学部は一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部、静岡大学のグローバル共創科学部、島根大学の材料エネルギー学部。学部の改組は高知大学の農林海洋科学部、学科などの改組は東京学芸大学教育学部、金沢大学融合学域、滋賀大学経済学部、大分大学医学部、農学部で予定されている。
入学定員の改訂は定員増が広島大学情報科学部、徳島大学理工学部など10大学12学部、定員減が電気通信大学情報理工学域、長崎大学経済学部など13大学24学部である。
大学院の入学定員は前年度より179人多い5万9,886人。内訳は修士課程が59人増の4万1,867人、専門職学位課程が6人増の4,293人、博士課程が114人増の1万3,726人となっている。