2018年度の国立大学入学定員が前年度に比べて43人減の9万5,650人になることが、文部科学省のまとめで分かった。医学・歯学系学部で増加がある一方、人文社会系学部や教育系学部で大幅な定員削減が見られた。
文科省のまとめによると、国立大学の学部学生は学部の新設3学部で325人、学部の改組3学部で70人、学科の改組48学科で11人増える。これに対し、入学定員の改訂46学科で318人、学科などの廃止3学科で131人少なくなる。
入学定員の増減を分野別にみると、定員減少が人文社会系219人、教育系124人、理工系40人、薬学・保健学系4人、農水系3人なのに対し、定員増加は医学・歯学系7人、その他340人となった。人文社会系、教育系の削減を目指す文科省の意向に合う状況といえる。
学部の新設は富山大学都市デザイン学部、広島大学情報科学部、九州大学共創学部。富山大学都市デザイン学部は地球システム科学科、都市・交通デザイン学科、材料デザイン工学科で合計140人、広島大学情報科学部情報科学科で80人、九州大学共創学部は共創学科で105人の入学定員を打ち出している。
学部の改組は香川大学が工学部を創造工学部、琉球大学が法文学部と観光産業科学部を人文社会学部と国際地域創造学部とする。学科などの廃止は富山大学の理学部地球科学科と工学部材料機能工学科、香川大学の教育学部人間発達環境課程となっている。