クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社によると、2022年の高被引用論文著者を世界中から選出し所属機関別に分けて国別の順位付けしたところ、米国が今回もトップを占め、中国、英国が続くことが分かった。中国の躍進で米中の差は縮まっている。日本はベストテンから漏れた。
調査は過去10年以上にわたってそれぞれの研究領域で他の研究者に影響を与えた高被引用論文の著者候補者を選び、論文撤回監視データベースを使って候補者の全論文に意図的な不正があったかどうかを調べた。
不正行為が見られた候補者を除外した結果、高被引用論文著者に69の国と地域から6,938人の研究者が選出された。これを所属機関に分けて国別ランキングを作成した。
国別ランキングのトップは米国で、全体の38.3%を占めた。2018年の43.3%から少し低下しているものの、依然として世界の研究をリードしていることが分かった。2位は中国。全体の16.2%を占めている。5年間でシェアを2倍以上に拡大するなど躍進を続けている。3位は英国の8.0%。米国の5分の1、中国の20分の1の人口しかないが、研究の分野で世界トップレベルの研究者が集まっていることが確認された。
機関別で最も高被引用論文著者を出したのは、米国のハーバード大学。中国科学院が2位、米国の国立衛生研究所とドイツのマックス・プランク研究所が同数で3位に入っている。