高等教育機関調査会社の英QS Quacquarelli SymondsがまとめたQS世界大学ランキング第15版で、国内1位の東京大学が順位を前年の28位から23位に上げ、過去10年間の最高位を更新した。
同ランキングによると、上位100校に入った日本の大学は5校で、23位の東京大学のほか、35位に京都大学、58位に東京工業大学、67位に大阪大学、77位に東北大学がランクインした。上位1,000校では、前年を1校上回る44校が入っている。
しかし、この44校のうち、27校が学術関係者からの評価を落としているほか、37校が教員1人当たりの論文被引用数のスコアを下げるなど、国際的な学術社会で日本の大学の威信が低下している側面もうかがえた。国際性でも、34校で留学生比率、41校で外国人教員の比率が下がっており、グローバル化が思うように進んでいない一面をのぞかせている。
東京大学は評価指標のうち、学術関係者からの評価が世界7位、雇用者からの評価が13位と高かった。世界の研究機関上位100校にも選ばれている。
世界ランク1位は7年連続で米国のマサチューセッツ工科大学、アジアではシンガポール国立大学が11位で最高順位になった。アジアで上位100校に入った大学が最も多かったのは、中国の6校。韓国は日本と同じ5校がランクインしている。
英国のオックスフォード大学は5位に入り、長年のライバルで6位のケンブリッジ大学をランキング開始して以来、初めて追い抜いた。中国の清華大学は17位に入り、中国の大学として2006年以来のトップ20入りしている。