2023年9月22日、茨城大学は2024年4月から始まる新しい教育組織(学士課程)「地域未来共創学環」のホームページを開設、募集要項を公開した。
「学環」は大学設置基準等に定められている学部等連係課程制度に則った学士課程であり、学部相当の教育組織。卒業時には「学士(学術)」の学位が授与される。茨城大学の地域未来共創学環は人文社会科学部、工学部、農学部を連係協力学部として分野・文理横断の学びを行う。なお、本学環の入学定員は40名だが、工学部機械システム工学科夜間主(フレックス)コースの募集停止が決まっているため、大学全体の入学定員は変わっていない。
地域未来共創学科の教育の特徴は、茨城県内の企業・自治体において実施するコーオプ実習との往還教育。コーオプ実習は、実際に企業・自治体等の現場に立ち、業務に従事しつつ大学で学んだ理論を実践・応用することで職業意識の醸成に効果的な教育方法で、「課題解決能力・コミュニケーション力」「社会人としての姿勢」「地域活性化志向」を養成するため、所属する全学生がコーオプ実習を履修する。インターンシップと異なり、有給であるコーオプ実習を経験することで学生に責任を自覚させ、「地域、組織の一員」として業務に従事させる目的がある。また、学生が自ら将来について考える契機となり、主体的な職業選択にもつながる。2023年4月時点で決まっている実習先は、35企業・20自治体となっており、ホームページで公開されている。
地域未来共創学環の入学者選抜は一般選抜と総合型選抜がある。総合型選抜では、調査書と面接のほか「集団活動」で評価を行う。集団活動は5人程度のグループになり、約60分の時間を使って提示された地域課題について議論し、その結果を取りまとめ、発表するというもので、その後、30分間で集団活動を振り返った作文も作成する。集団活動のようなディスカッションがある総合型選抜を行っている例としては、九州大学共創学部総合型選抜Ⅰ、愛媛大学社会共創学部総合型選抜Ⅰ、鳥取大学地域学部総合型選抜がある。
地域未来共創学環の総合型選抜の出願期間は2023年11月1日(水)~6日(月)。試験は2023年11月25日(土)・26日(日)に行う。
10月からはオンライン説明会を開催し、地域未来共創学環における学びの内容や入試方法などの説明のほか、質問も受け付ける。誰でも参加でき、参加費は無料。参加希望者は参加申込フォームから申し込む。
<「地域未来共創学環」のオンライン説明会>
2023年10月12日(木) 17:00~18:00
2023年10月25日(水) 17:00~18:00
2023年11月14日(火) 17:00~18:00
2023年12月26日(火) 17:00~18:00